コラム

目標達成に向け一番最初にやること

目標達成に向けて一番最初にやるべきこと

Q.企業は人なりといわれるように人こそが企業の財産です。当社では社員とともに全社で目標を達成していきたいと考えています。新年度にあたって、社員を真に動機づけできる目標設定のポイントとその進め方について教えてください。

A.新年度、目標達成に向けて行動を開始した企業も多いことでしょう。本日は、目標設定に必要な着眼点と、貴社の社員を目標達成に導く方法をご紹介します。

 

 目標達成、押さえておきたい肝心かなめな点

 

「ほとんどの人が目標達成できない理由は3つある。①目標を明確に掲げないこと。②それについて学ばないこと。③それが到達可能なものだと真面目に考えていないこと」(デニスウェイトリー)新訳 成功の心理学 人生の勝者に生まれ変わる10の方法

 

明確な目標とは、「何を」「どれくらい」「いつまでに」の3つの要素が明確であるということです。

「何を」とは、何を目標として目指すかということであり、「仕事のゴール」となる大目標の設定と「マイルストーン(一里塚)」となる小目標の設定のことです。1カ月後までに実施すべき目標があった場合、1週間ごとの小目標を設定します。そして一つ一つクリアすることで大目標を達成することができます。

目標達成

「どれくらい」とは、目標の達成度を何で測るかということです。人は明確な基準が与えられない状況においては、“気楽さ”と“緊急性”で行動を決めてしまい、会社の業績に直結する『重要性』はどこかに行ってしまいます。そこで、「数値化」し、具体的に達成すべき水準を定め、また数値化できない場合はいつまでにどういう状態になればいいか「特定化」をします。

「いつまでに」とは、いつまで目標を達成するか期日を定めるということです。この場合、目標がいつ完了するかという「達成時期」だけでなく、目標をいつからスタートさせるか「着手時期」も決めておく必要があります。

「何を」「どれくらい」「いつまでに」するかをスタート前に決めること。これが目標達成のために一番はじめに行うことです。

 

 行動に結びつく言葉で書く

 

目標達成

「会社の目標や目的を明確にさせようとするとき、忘れてならないことは、行動に結びつく言葉で書くことである。」(T.レビット マーケティング論

 

目標が明確になったら次に、「どのように」という「達成手段」を加えた4要素を検討します。これが計画です。
目標を達成するため、どのような行動をすればいいのかが書かれていない、もしくは書くことができないとしたら、目標を達成する状況を具体的にイメージできていないということです。

 

 行動計画に見るビジネスとスポーツの共通項

 

一流のプロ選手は、イメージトレーニングを重視しているといいます。
あるサッカー選手は、試合前にプレーのイメージトレーニングをしているそうです。

ゴールするために、相手選手の間をパスで抜く道筋、ネットを揺らすボール、ゴールした瞬間のサポーターの歓声、駆け寄る選手たち・・・これらを具体的にイメージできた時はゴールできたも同然」という話を聞いたことがあります。

イメージトレーニングとは、このように行動レベルの内容になっています。目標を達成するためには、ビジネスもスポーツも原理原則は同じということですね。

 

 現状にピントを合わせる

 

次になすべきことは、設定した目標に対し、現状の到達点がどこにあるかを明らかにし、目標と現状のギャップを正しく評価することです。
具体的には、社長もしくは管理者が仕事の始まる前に、社員に目標と現状を聞く必要があります。これは「あなたを見てるよ」というメッセージにもなります。
彼らの行動をチェックして自分の目標に向かった行動がとれていないと感じられたときには、すぐに軌道修正します。

現状を評価する場合、目標と現状のギャップの大きさを正しく評価すると同時に、なぜそのようなギャップが起こっているかもきちんと分析することが大切です。

 

 小さな成功体験を蓄積させる

 

大きな成功体験だけでなく、小さな成功体験にもフォーカスすること。
人は、成功体験の積み重ねにより、学びを継続し続けることができ、仕事への取り組みのモチベーションになります。
そのために、冒頭で申し上げたゴールとマイルストーンが重要になります。

大目標に向けた小目標を一つ一つ達成するたびに「よっしゃ」という小さな喜びを味わえる。小さな成功体験を積み重ねる。
これが仕事の自信につながります。

小さな成功体験はやがて実現される大きな目標につながっているのです。

 

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成功の心理学(デニス・ウェイトリー)

マーケティング論(T.レビット)

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