SNS疲れした脳をリブートする方法
SNS疲れした脳をリブート(再起動)する方法 〜アウレリウスとカーネギーの言葉
1.はじめに:SNS時代の「思考の汚染」
2.『自省録』が教える「主観の力」
3.『道は開ける』が教える「悩みの正体」
4.思考をリブートするための3つのステップ
5.あなたはいつでも「リブート」できる
今回のテーマは、『SNS疲れした脳をリブート(再起動)する方法 〜マルクス・アウレリウスとカーネギーの言葉』について考えてみたいと思います。
この思考法は、SNSのみならず、リアルな状況においても役に立つ思考です。
1.はじめに:SNS時代の「思考の汚染」
SNS(Xなど)は情報収集やコミュニケーションに便利なツールですが、ネガティブなニュース、炎上騒動、他人との比較が絶えず流れ込むことで、私たちの思考は無意識のうちに影響を受けています。
「気がつけば、心がざわつき、不安や怒り、嫉妬といった感情に支配されている」
そんな経験はありませんか?
情報過多の時代において、私たちの心は次第に疲弊し、本来の自分を見失ってしまうことがあります。そんなときこそ、一度「リブート(再起動)」することが必要です。
古代ローマの哲学者マルクス・アウレリウスと、自己啓発の先駆者デール・カーネギーの智慧を活かして、思考をリセットし、健全な心を取り戻しましょう。
2.『自省録』が教える「主観の力」
ローマ皇帝にして哲学者でもあったマルクス・アウレリウスは、『自省録』の中で次のように語っています。
すべては主観にすぎないことを思え。その主観は君の力でどうにでもなるのだ。 したがって君の意のままに主観を除去するがよい。するとあたかも岬をまわった船のごとく眼前にあらわれるのは、見よ、凪と、まったき静けさと、波もなき入江。(マルクス・アウレリウス/自省録)
SNSに流れる情報は、すべて発信者の「主観」によって形作られています。それを受け取る側の私たちが、無意識のうちに「事実」として受け入れてしまうと、知らぬ間にネガティブな思考に染まってしまいます。
しかし、アウレリウスの言葉が示すように、私たちは「主観をどう捉えるか」を選ぶことができます。
• 「この情報を信じることが、自分にとって有益か?」と問い直す
• ネガティブな情報を見たら、「今、自分の目の前にある現実」を意識する
主観のフィルターを意識することで、情報に振り回されず、心の静けさを取り戻すことができるのです。
また、アウレリウスが示す「主観を除去する」ことで、私たちはまるで岬をまわった船のように、凪のような心の静けさを手に入れることができます。
この「心の入江」とは、外部の雑音に振り回されることなく、心の平穏を保てる境地のことです。SNSの喧騒から距離を置き、冷静に物事を見つめ直すことで、私たちもこの「心の入江」にたどり着くことができるのです。
3.『道は開ける』が教える「悩みの正体」
デール・カーネギーは、著書『道は開ける』の中でこう述べています。
SNSを見ていると、私たちは他人と比較し、未来を悲観し、まだ起こっていないことに悩みます。しかし、その悩みの大半は「想像の中で作り出したもの」にすぎません。
カーネギーは、こうも言っています。
もし、SNSを見てモヤモヤしたら、自分がすでに持っている「恵み」に目を向けることが大切です。
• 過去ではなく、今できることに集中する
• 「足りないもの」ではなく、「すでにあるもの」を意識する
こうした思考習慣が、ネガティブな情報の渦から抜け出す鍵となります。
4.思考をリブートするための3つのステップ
SNSのネガティブな影響から脱却し、思考をリブートするために、次の3つのステップを実践しましょう。
ステップ1. 情報のフィルターを強化する
• SNSの情報は「発信者の主観」にすぎないと意識する。
• ネガティブなアカウントをフォロー解除し、ポジティブな情報源を選ぶ。
• SNSの使用時間を制限し、「見ない自由」を持つ。
ステップ2. 感謝の習慣を持つ
• 毎日「今日の良かったこと」を3つ書き出す。
• 例:「美味しいコーヒーを飲んだ」「友人と楽しく話せた」「良い本を読めた」
• 小さな幸せに気づくことで、心のバランスを取り戻す。
ステップ3. 「今、この瞬間」に集中する
• 過去の後悔や未来の不安ではなく、「今、できること」に目を向ける。
• 「今、この瞬間」に意識を集中させることで、余計な雑念が消えていく。
• 実生活の充実を優先し、SNSはあくまで「ツール」として使う。
5.あなたはいつでも「リブート」できる
もし、SNSのネガティブな影響に飲み込まれそうになったら、マルクス・アウレリウスとデール・カーネギーの言葉を思い出してください。
• 「すべては主観にすぎない」 → 情報の受け取り方を選ぼう。
• 「悩みの大半は想像の産物」 → 事実と想像を区別しよう。
• 「厄介事を数え上げるな」 → すでに持っている恵みに目を向けよう。
SNSがあなたの思考を支配するのではなく、あなたがSNSを使いこなす側に立ちましょう。
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