私の読書メモ

ピーター・クライン「こうすれば組織は変えられる」

ピーター・クライン「こうすれば組織は変えられる」 私の読書メモを紹介します。
著者:ピーター・クライン

ピーター・クライン「こうすれば組織は変えられる」

 目次

ピーター・クライン「こうすれば組織は変えられる」
• 1.本書からピックアップ

• 2.感想
• 3.この言葉の活かし方
• 4.まとめ
• 5.私の読書メモで紹介した本

 1.本書からピックアップ

本書で語られている“グッドアンドニュー”と言う方法は、校内暴力が多発する学校で、暴力的・後ろ向きの生徒を、協力的・前向きに変えるために考案された方法である。 障害や問題が起こったときに、その出来事を別の角度から見ることによって、意味をプラスに解釈する。それを組織内で、毎朝繰り返すことによって、プラス思考を習慣・定着化していくのだ。

リフレーミングとは、目の前の現実を新たな視点で見つめ直し、様々な事実の中からポジティブなものを拾い上げ、ネガティブなものを後方へ押しやる作業のことである。

リフレーミングは、「必ず状況を好転させることができる」という確信を持って行うことが大切である。ポジティブな要素を注意深く検討すれば、必ずネガティブな要素への効果的な対処法が見つかる

リフレーミングを習慣として組織に根付かせる最も有効な方法の1つにグッドアンドニューと呼ばれるものがある。グループのメンバーが1人ずつ順番に、過去24時間以内にあった良い出来事をあげていく。嬉しい出来事や体験に意識を集中させることで、それを活力源にし、ネガティブな出来事や体験に気持ちを塞がれないようにする習慣である。

 2. 感想

「リフレーミング」は、組織を変える“習慣”である

  • ピーター・クラインが本書で提示する「リフレーミング」とは、単なるポジティブシンキングではなく、思考の枠組みそのものを意識的に変える行為です。これは、現実の出来事を単に「良く解釈しよう」とするのではなく、新たな角度から事実を見ることで、自分やチームの反応や行動を変えていくための技術といえます。
  • 特に注目したいのが、「グッドアンドニュー」の実践です。これは校内暴力の多発する学校で、生徒たちの行動変容を実現した具体的な手法として紹介されています。つまり、組織文化の変革においても、「毎日、小さな“前向きな気づき”を積み重ねる」ことが、組織全体の空気を変える強力な方法であるということが示されています。
  • 多くの組織では、「課題」「問題」「失敗」に目が向きがちですが、そればかりを見ていると、やる気を失い、挑戦への心理的安全性も損なわれてしまいます。リフレーミングの視点は、「起きた事実は変えられなくても、その意味付けは変えられる」という前提に立ち、前向きなエネルギーを引き出すという点で、極めて実用的です

「グッドアンドニュー」は、組織文化を変える“日々の積み重ね”

  • 「グッドアンドニュー」とは、メンバー一人ひとりが「過去24時間にあった良い出来事」を共有するという、とてもシンプルな習慣です。しかしこの習慣には、次のような深い仕組みと効果が組み込まれています。ポジティブな出来事に“焦点”を当てることで、意識の習慣を変える。
    ・他者のポジティブな体験に共感し、関係性が深まる
    ・小さな幸せや達成感を可視化し、自己効力感が高まる
    ・ネガティブなニュースに支配されない、心理的なバランスを整える
  • これは、単なる朝礼ネタではなく、心理的安全性と心理的資本(希望・楽観・自己効力感・レジリエンス)を高めるメカニズムになっているのです。毎朝「うれしかったこと」「昨日よかったこと」を話すことで、組織の“空気”は目に見えて変わっていきます。

 3. この言葉の活かし方

ネガティブな状況を“再解釈”する技術としてリフレーミングを使う

具体的な活かし方

• 問題やトラブルが起きた時、「これは何を教えてくれているか?」と問い直す
• 会議や振り返りで、「よかった点」「学びになった点」を必ず一言添えるようにする
• 「~のせいで」ではなく「~のおかげで」と言い換えてみる習慣をチームで共有するる

実践例
プロジェクトの納期が遅れた場合、単に「失敗した」と捉えるのではなく、「なぜ遅れたのかを見直すことで、今後の進め方を改善する機会になった」と再定義する。こうした姿勢は、問題を恐れずに挑戦する組織文化づくりにつながる。

毎朝「グッドアンドニュー」をチーム習慣として導入する

具体的な活かし方

朝礼や定例会の冒頭に「グッドアンドニュー」の時間を設ける
• メンバー全員が、24時間以内の「良かったこと」を一言でシェアする
• 強制せず、発言しやすい雰囲気をファシリテートする

実践例
営業チームの朝礼・ミーティングで、「昨日、嬉しかったお客様の一言」や「うまくいった商談のエピソード」を1人1分で話す。ポジティブな事例が可視化され、チーム全体の空気が明るくなると同時に、互いの小さな努力や成果に気づける機会となる。

リフレーミングを“対話文化”に取り入れる

具体的な活かし方

• 1on1や面談で、失敗体験をネガティブに捉えるのではなく、「その経験から得た学びは何か?」を問いかける
• 社内コミュニケーションで、悲観的な見方が出たときに、ポジティブな解釈を探す習慣をチームで持つ
• 日報や振り返りレポートに「今日のよかったこと」「気づき」を書かせる欄を設ける

実践例
新人との面談で「失敗して迷惑をかけた」と落ち込んでいる場合でも、「気づけたことは何?」「次にどう活かせそう?」という問いかけをし、本人の中にある“前向きな意味”を一緒に引き出すことで、自己肯定感を高めるサポートができる。

 4.まとめ

本書が示すリフレーミングと「グッドアンドニュー」の実践は、組織変革の本質が“習慣の変化”にあることを教えてくれます。大きな制度や構造を変える前に、日々の思考のクセや言葉の選び方を変えることで、組織文化は確実に変わり始めるのです。

• ネガティブな出来事の「意味づけ」を変えるだけで、人の行動と感情は大きく変わる
•「グッドアンドニュー」は、毎日の小さな“前向きな気づき”の積み重ねであり、組織の空気を変える強力な方法
• 組織を変えるには、「人の見方」を変えることから始める——その第一歩がリフレーミングであるる

この考え方を実践することで、困難な時代でも折れず、前を向いて歩ける個人と組織を育てることができるでしょう。あなたのチームでも、まずは明日の朝、「グッドアンドニュー」から始めてみてはいかがでしょうか?

 

 5.「私の読書メモ」でご紹介した本

ピーター・クライン「こうすれば組織は変えられる」

こうすれば組織は変えられる!「学習する組織」をつくる10ステップ・トレーニング (Amazon) 

「ビジネスリーダーの書棚」
名著を通じてビジネスの知見を探究する読書会。
毎月1回、日曜日に定期開催中。

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