私の読書メモ

デール・カーネギーの「人を動かす」

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他人の欠点を直してやろうと言う気持ちは確かに立派であり賞賛に値する。だがどうしてまず自分の欠点を改めようとしないのだろう。

動作は意思によって直接に統制することができるが、感情はそうはできない。ところが、感情は動作を調整することによって、間接に調整することができる。 したがって、快活さを失った場合、それを取り戻す最善の方法は、いかにも快活そうに振る舞い、快活そうにしゃべることだ・・・

幸福は、財産、地位、職業等で決まるものではない。何を幸福と考え、また不幸と考えるか、その考え方が幸福の分かれ目なのである。

話し上手になりたければ、聞き上手になることだ。興味を持たせるためには、まず、こちらが興味を持たねばならない。

”意見の不一致を歓迎せよ”。「2人の人間がいて、いつも意見が一致するなら、そのうちの1人はいなくてもいい人間だ」と言う言葉を銘記すべきだ。思い及ばなかった点を指摘してくれる人がいたら感謝しなければならない。この指摘は、重大な失敗をあらかじめ防ぐきっかけを作ってくれているのだ。

相手の考え、行動には、それぞれ、相当の理由があるはずだ。その理由を探し出さねばならない。そうすれば、相手の行動、相手の性格に対する鍵まで握ることができる。

人間は誰でも正直で、義務を果たしたいと思っているのだ。人をごまかすような人間でも、相手に心から信頼され、正直で公正な人物として扱われるとなかなか不正なことはできないものなのだ。

人を変える必要が生じた場合、次の事項を考えてみるべきだ。
1.誠実であれ。守れない約束はするな。自分の利益を忘れ、相手の利益だけを考えよ。
2.相手に期待する協力は何か。明確に把握せよ。
3.相手の身になれ。相手の真の望みは何か?
4.あなたに協力すれば相手にどんな利益があるか?・・・

 

デール・カーネギーの「人を動かす」は、リーダーシップや人間関係の本質を学びたい方にはとても良い名著です。

 この言葉から得られるリーダーシップのヒント

 

1.他人を変えるより、まず自分を変える
・「なぜ自分の欠点を改めようとしないのか?」
・他人の短所を指摘する前に、自分がどうあるべきかを考える。
・これは、リーダーとしての自己成長にもつながる。

2.感情は行動によって変えられる
・「快活になりたければ、快活そうに振る舞え」
・これは「行動が感情を作る」という心理学的なアプローチ。
・落ち込んだときも、まずポジティブな行動をとることで、気持ちを変えていける。

3.幸福は外的なものではなく、考え方次第
・「何を幸福と考えるかが、幸福の分かれ目」
・財産や地位ではなく、自分の心の持ち方が幸福を決める。

4.話し上手になるには、聞き上手であれ
・これはコミュニケーションの基本。
・まず相手に関心を持ち、よく聞くことで、相手も心を開く。
・リーダーとしても、部下の話をしっかり聞くことが重要。

5.意見の不一致を歓迎せよ
・「2人の人間がいて、いつも意見が一致するなら、そのうちの1人はいなくてもいい」
・これは組織運営やチームマネジメントにも応用できる考え方。
・異なる視点があるからこそ、新しいアイデアが生まれる。

6.相手の立場を理解することが人間関係の鍵
・「相手の考え、行動には、それぞれ、相当の理由があるはず」
・相手の行動の背景を理解することで、関係性を改善できる。
・部下や顧客との関係でも、「なぜその行動をとるのか?」を深く考えることが重要。

7.人を動かすには、信頼と誠実さが不可欠
・「誠実であれ。守れない約束はするな。」
・相手を説得する前に、まず誠実な姿勢を示すこと。
・リーダーは「信頼」をベースにしてこそ、人を動かすことができる。

この本は、単なる「人を操る技術」ではなく、リーダーがどうあるべきかを示した名著 です。

「他者を変えたければ、まず自分が変わること」

この言葉は、時代を超えて私たちに普遍的な真理を教えてくれます。

デール・カーネギーの「人を動かす」

デール・カーネギー「人を動かす」[改訂新装版] 

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