私の読書メモ

すべては主観にすぎないことを思え

マルクス・アウレリウス 自省録【読書メモ】
すべては主観にすぎないことを思え

すべては主観にすぎないことを思え。その主観は君の力でどうにでもなるのだ。
したがって君の意のままに主観を除去するがよい。するとあたかも岬をまわった船のごとく眼前にあらわれるのは、見よ、凪と、まったき静けさと、波もなき入江。(マルクス・アウレリウス/自省録)

 感想

この言葉は、私たちが見ている世界が「主観」によって形作られていることを示唆しています。
つまり、外部の出来事が私たちを苦しめるのではなく、それに対する「解釈」や「価値判断」が苦しみの原因なのです。

そして、その「主観」は自分の力でコントロールできる。
無用な執着や恐れを取り除けば、目の前には穏やかで静かな世界が広がる。まるで荒波を越えた後の静かな入江のように。

 この言葉の活かし方

1.感情のコントロール
・怒りや不安を感じたとき、それが「事実」ではなく「主観」によるものであることを認識する。
・その主観を変えることで、心を穏やかに保つ。

2.ビジネスや人間関係のストレス対策
・例えば、仕事のトラブルや人間関係の悩みも、「こうあるべきだ」という主観的な思い込みが原因の場合が多い。
・「自分の主観を変えれば、状況の見え方も変わる」と考えれば、冷静な判断ができる。

3.リーダーシップと決断力
・リーダーとして冷静に物事を判断するには、主観的な感情を取り除くことが重要。
・まるで凪の海のように、落ち着いて状況を見極めることで、適切な判断ができる。

「何が起こるか」は選べなくても、「どう解釈するか」は私たちの自由です。

ビジネスにも人生にも、活かせる教えですね。

 

マルクス・アウレリウス 自省録 

「ビジネスリーダーの書棚」
名著を通じてビジネスの知見を探究する読書会。
毎月1回、日曜日に定期開催中。

カテゴリー
読書メモ

Copyright Ooba Consulting Office All Right Reserved.
本コンテンツをを無断複製することや転載することを禁止します

関連記事

  1. 稲盛和夫「高収益企業のつくり方」

  2. ピーター・ドラッカー産業人を考察した知的背景

  3. なぜ私が読書を続けるのか

  4. ジム・コリンズ「ビジョナリー・カンパニー」

  5. ウォレン・ベニス「リーダーになる」

  6. ジェームス・W・ヤング「アイデアのつくり方」

  7. ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

  8. マインドセット「やればできる」の研究