一足先にクリスマス
ホワイトキューブで「スローカー・トリオのクリスマスコンサート」を聴いた。
スローカー・トリオとは、
ブラニミール・スローカー(トロンボーン)
ゾラ・スローカー(ホルン)
ヴォルフガング・ヴァーゲンホイザー(ピアノ/オルガン)
の3人で構成される三重奏団のことだ。
ブラニミール・スローカーは、スロヴェニア生まれで現在はスイスに帰化している。
ソロ活動を行うほかにも「スローカー・トロンボーン四重奏団」でも活躍をしている
世界的なアーティストであり、音楽大学でも教授を務める。
サービス精神が旺盛でユーモアもあってとてもダンディだ。
ゾラ・スローカーは、その娘さんということだ。
スイス生まれで、数々のオーケストラで演奏し現在もホルン奏者として活躍している。
写真でみるとふくよかな感じがするが、
実際には写真でみるよりずっと小顔美人でキュートな感じだ。
ヴォルフガング・ヴァーゲンホイザーは、
ドイツのフランクフルト生まれのオルガニスト、ピアニスト兼作曲家だ。
スローカーとのデュオ、オルガン・ソロなどのCDをリリースしていて、
現在は夫人と結成したピアノデュオも行っているようである。
事前に発表されていたプログラムは、トリオが中心でソロなども演奏された。
アントニオ・ヴァレンテ:松明の踊り
ペトロニオ・フランチェスキーニ:ソナタ ニ長調
ハンネス・マイヤー:ソナタ ハ短調
ヴォルフガング・ヴァーゲンホイザー:クリスマスのテーマによる即興演奏(オルガン・ソロ)
エンリケ・クレスポ:幻想曲
カミーユ・サン=サーンス:ロマンス へ長調 op.36(ホルン&オルガン)
グスターヴ・ホルスト:デュエット(トロンボーン&オルガン)
ジャン=フランソワ・ミシェル:アルムへの愛(アルプホルン、トロンボーン、オルガン)
きよしこの夜
トロンボーンとホルン、オルガンによる演奏は、
クリスマスが近づくこのシーズンに聴くにはピッタリで、
荘厳かつ優美と称されているが、まさにその通りだと思った。
ラスト2曲目で演奏されるアルプホルンを楽しみにしていた。
細長い円錐の管にマウスピースを付けて演奏されるスイスの伝統的な楽器だ。
もともと山から山への呼びかけや合図に用いられていたのだそうだ。
映画やテレビなどで見たことがある人もいると思う。
しかし演奏が始まってみると、ステージにはトロンボーン、オルガンのみ。
でも音は聞こえる。
どこから・・と思っていたら
なんと、客席の最後尾で演奏していた。
ホワイトキューブは半円形のすり鉢型のステージなので、
スイスの山頂を彷彿させるような状態で、アルプホルンを演奏していたのだ。
これには観客から歓声があがった。
なんて素敵な演出だ。
ラストは、この時期にはお馴染みの「きよしこの夜」。
クリスマスムードたっぷりだ。
演奏が終わって、アンコールに応えトリオが登場する。
1曲で終わりと思っていたら、何度もアンコールに応えてくれた。
ラストのスローカー親子の演奏とヴァーゲンホイザーのダンス(オルガンではない)
にはユーモアたっぷりでホールは和やかな雰囲気につつまれた。
2時間のコンサートはとても見応えがあった。
この季節、ツアーの最中なので、近くでみる機会があればコンサートをお勧めする。
コンサートが終了して、恒例のサイン会(笑)。
このホールの魅力は、先ほどまでステージで演奏していたアーティストと、
身近に接することができることにあると思う。
一度これを体験するとこのホールの虜になる。
チケットをプレゼントしていただいたSさん、
とても楽しいコンサートでした。
トロンボーンに魅了された時間をありがとうございます!
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