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不確実性は魔法の薬

経済の不確実性は魔法の薬のようなもので、

もっとも優れた経営者でさえ、その薬が効いているときには重大な過ちを犯しかねない。

(フィリップ・コトラー)

 

大手百貨店の8月の売上高は8.2~11.0%減と低迷が続いています。

主力の衣料品の販売不振が響いているとのことです。

この状況を打開すべく、安売りの紳士服を発売する百貨店もあります。

社内でも議論をしたのだと思いますが、背に腹は代えられないということでしょうか。

 

マーケティングの大家フィリップ・コトラーは、

リスクと不確実性が高まる乱気流時代に、企業が犯しやすい過ちを指摘しています。

そして、これらはどの企業にも起こりうる話しだとしている。

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○ コア戦略と企業文化を損なうような資産配分を行う過ち

○ 計画的行動ではなく、全社一律の経費削減をする過ち

○ 目先のキャッシュのために人材を使い捨てにする過ち

○ マーケティング、ブランド、新製品開発の各経費を削減する過ち

○ 売上減少を挽回するために値下げする過ち

○ 販売関連費を削減することで自ら顧客から離れていく過ち

○ 社員研修や能力開発費を削減する過ち

○ 仕入先や販売業者を軽視する過ち

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安売り商品で注目を集め、客足を取り戻したい百貨店のケースは、

後述するコトラーの指摘する「売上減少を挽回するために値下げする過ち」

に陥っていないかどうかが気になるところ。

 

ちなみに、仙台市に南接する名取市に立地する商業施設イオンモール(当時はダイヤモンドシティ)は、

ジャスコと三越が施設内に“同居”することで業界でも注目を集めましたが、

今年の3月に三越が撤退することでこの試みは決着しています。

大手百貨店の低価格商品の取り扱いが吉と出るのか、今後の状況に注目してみましょう。

 

景気の先行きが不透明な状況下において、

目先の利益を得ようとするあまり、

魔法の薬が劇薬とならないように、取り扱いには十分ご注意を。

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