シビレる上司
一度叱ると、直立不動のまま2時間、3時間叱るのは当たり前、失神者も出るほど。
でも、叱られた多くの人々は彼を慕い続けた。
別に用はないんや。ただな君の声を聞きたかったんや。
わしはな、君の声を聞いたら元気が出るんや。
(松下幸之助)
今月号の日経ベンチャーで江口克彦氏が、松下幸之助氏のエピソードを紹介しています。
「松下には本当によく叱られました。叱られているときは足がすくむほど怖く、
先輩社員の中には、松下の前で失神した人もいたほどです。」
私もこれまで叱られたことはありますが、失神するほど叱られた経験はまだありません。笑)
私たちがよく見る笑顔の松下氏の写真からは想像することもできないエピソードですが、
著書を読むと、何となくそういった松下氏もわかる気がします。
本を開くと、時にやさしく、時に厳しく経営哲学、人生哲学を語りかけてくれますからね。
江口氏といえば、松下幸之助氏が設立したシンクタンク、PHP総合研究所の責任者として
23年間直接松下氏から指導を受けたという話しは有名です。
最近でも、「いい仕事の仕方」など、沢山の書籍を出版されています。
松下氏は、一度叱ると、直立不動のまま2時間、3時間叱ることは当たり前だったといいます。
しかしそれでも多くの叱られた人々が慕い続けた。
叱った後のフォローが絶妙だったからだそうです。
一度叱って部下を否定したら、後でその5倍肯定する
冒頭の言葉は、江口氏がいまでも忘れられないという言葉だといいます。
私も松下幸之助氏の著書からたくさんの勇気をもらいましたから、
こういいった言葉にはその情景が思い浮かび、ほろっとしてしまいます。
本気で叱られた後に、こういう言葉を投げかけられたら「よし、次はがんばってやろう」という気になりますね。
間違いやすいのが「怒る」と「叱る」です。
両者はぜんぜん違う。
怒るとは、自分の高ぶった気持ちを一方的に相手にぶつける「感情的な行為」。
叱るとは、相手の成長を願って言いにくいことをいう「理性的な行為」です。
叱るためには原則があり、相手の事実を指摘して、あるべき姿を示して叱る必要があります。
「経営者として、社会人として間違った方向に行きかねない要素を見つけると時と場所を選ばず叱る」
「叱る理由を徹底的に説明する」
まさに松下氏の叱り方がそのお手本です。
「可愛くば5つ教えて3つほめ、2つ叱って良き人とせよ」という言葉もありますが、
「一度叱って部下を否定したら、後でその5倍フォローし、部下を肯定する」のが松下流。
相手を肯定できるのは成熟度の高いリーダーの証でもあります。
こう考えると、叱る、フォローするという行為を通じて、実はあなたも相手から成熟度を測られているのかもしれません。
決して“くさくなく”冒頭の言葉がすーっと口をついてでる上司、シビレます。
あなたの上司はどうですか?・・そしてあなたは?
シビレる上司になれるようもっと磨いていきたいと思います。
マチスケさんこんにちは
江口克彦さんの本 とても素晴らしいですね。
部下の立場から書いた松下幸之助・・・と言うことで ご本人が書いたものより読み手として興味を持って読んでいます。
この二人 親子以上の付き合いだなって感じてしまいますよ。
「ああ この人のためなら」 そう思わせる 人としての魅力は ひとえにその人に関心を持つ その人の成長を願うっていうところから来ているんじゃないかと思うのです。
その相手が“神様”とまで言われる人であればなおさらです
君の声が聞きたかった・・・という深夜の電話
君いい声しとるなあ・・・というテープへの感想
こんなふうに表現できるようになりたいものです。
相手のことをどれだけ想ってるかですね。
自分本位にならないようにしないと、
怒ってきらわれるのがオチですよね^^;
応援くりっく!ぽちっ
こんにちは、LAビジネスウォッチャーズのマッチ棒です。
冒頭の言葉をかけられるような部下になっていきたいです。また寄らせてもらいます。