3つの落とし穴
中小企業では同族企業であるケースが少なくありません。
誰しも認める人財なら問題はありませんが、そうでないケースも時として見受けられます。
日経ベンチャー2007年4月号の特集は「ファミリー企業の時代」です。
ファミリー、すなわち同族企業です。
最近、この言葉の持つ印象はあまりいいとはいえませんね。
コクド、不二家、パロマ、・・等々、企業の不祥事として注目されたこれらの企業はすべて同族企業でした。
『ファミリー企業はうまく機能すればバツグンのパワーを発揮するが、
ひとたび悪い方向に走り出すと一気に弱体化する。』
特集によると、欧米ではファミリービジネスは商売上手、そういったことを証明するデータが発表されているのだそうです。
利益率が高く、資本効率もいい会社。
ファミリー企業と非ファミリー企業の比較のデータが掲載されています。
資料を見ると、ファミリー企業は日本でも利益率が高い企業が多いということ。
私たちがよく知る優良企業も名を連ねます。
「え、この会社もそうだったの。」 確かにこう並べられるとうなづける点も多々あります。
中小企業では同族企業であるケースが少なくありません。
社長を、自分の息子に継がせる。
社長が年齢が若い息子を取締役や部長などの重役につかせる。
役員を身内で固めるというケースも多い。。。
従業員の誰しもが認める人財なら問題はありませんが、そうでないケースも時として見受けられます。
会社を引き継ぐ場合、債務もあわせて引き継ぐ訳ですから、
なかなか一般のサラリーマンは引受にくいという側面もあります。
創業者の精神やリーダーシップにより、バツグンのパワーを発揮している会社もあれば
そうでない会社もあります。
これは会社に一歩足を踏み込んだときに感じる社風に現れている通りです。
このブログをご覧になっている方の中にも同族企業があるかもしれません。
以下のチェックリストが掲載されていました。まずはご覧ください。
<あなたの「同族危険度」が分かるチェックシート>
1.創業者の理念や言行について、従業員にはあまり話し聞かせていない
2.ファミリーを役員に引き上げるとき、従業員に理由を説明しなかった
3.役員の給与や賞与の金額は、従業員にオープンにしていない
4.身銭を切ってつくったのだから、会社はファミリーのものだと思う
5.個性的な新入社員が入ってきても、半年もたつと大人しくなってしまう
6.日常業務をなぜそう進めるのか、従業員がきちんと理由を説明できない
7.創業者の墓参りや子供の誕生会などファミリーの行事に従業員を強制的に参加させている
8.創業者の名前を従業員が覚えていない
9. 「最近、羽振りが良すぎないか」と友人にたしなめられた
10.会社が取引先や銀行に信用があるのは、正直、自分のおかげだと思う
11.従業員の総意より、ファミリーの意向を優先している
12.ファミリーの後継者の能力が足りなくても、社長にしてしまうかもしれない
13.後継者候補の能力について、第三者に意見を求めたことはない
14.ファミリーに対して、堂々と苦言を呈してくれる役員は一人もいない
15.従業員の前で、ファミリーの陰口をたたいたことがある
16.何もかもさらけ出して相談できる相手がー人もいない
17. 「兄派」「弟派」など社内でファミリーの派閥がある
18.おい、めいやいとこなど大勢のファミリーが経営に参画している
19.経営者と後継者が保有する自社株を合わせても過半数に達しない。
20.息子が新規事業をやりたがっても、若いうちはさせない
いかがでしたか?
ちなみに、
1~11は会社を私物化、12~14は身内への甘さ、15~20は親族の紛争。
3つの落とし穴です。
強さと弱さがブレやすいファミリー企業。
誰を選び、どう育てるか
頭の痛い話しという声も聞こえてきそうですが、経営者にとって最も大切な仕事です。
ファミリー企業ってそういうところがありますよね。
なかなか難しいものでしょうが、
客観的視点が入ってこないと、
きついものですよね。
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当社も同族企業。
株式を同族が保有しているっていう 税制上の同族です。
私の父も兄弟も 私の兄弟も 当然私の子供も社内にはいません。
私自身も 父が亡くなるまでは無関心を装っていましたからね。
しかしながら 会社は存続していかなくてはいけません。
せっかくいい会社になっても 後継者がいないのは大問題です。
ただ 社員が株式を取得して・・・というのは内容が良くなればなるほど難しい・・・
公開すれば間接部門の肥大化を招き 経営のスピードや長期展望からの経営は難しそうです。
そんな継承に関し 記事を書きました。
http://plaza.rakuten.co.jp/sennjyou3033/diary/200611280000/
大場さん、こんばんは!
きっと良いところも悪い(?)ところもあって、それを分かっているかどうかが大事なのだろうなと思います。同族企業の性質をうまく使っている企業もあると聞きますし。