残念な出来事
昨年の暮れに残念な出来事がありました。
ある日買い物にいくと突然閉店予告の張り紙。
近所の酒屋さんが閉店してしまったのです。
この店、わが家から歩いて2分ほどの距離にあります。
店の名前は○○酒店ですが、業態としてはミニスーパーに近い。
このお店をA店としておきましょう。
売場面積はコンビニよりひとまわり小さいのですが、
不思議とA店にいくと欲しいものが大抵そろっています。
例えば、私の妻は食事の支度をしていて、「あ、○○がない」と気づく。
そうするとお店に歩いていって必要なものを調達し帰ってきます。
車で数分も飛ばせば有名スーパーもある。
けれど近場にこういった店があるととても便利。
○○業の括りでは収まらないお店でした。
A店にはPOSシステムは入っていません。
親父さんの長年の経験による仕入が地域住民の顧客ニーズを満たしてきたのです。
少ない売り場面積に地域の住民が必要な商品が詰まっている。
大儲けするような店ではありませんが、
商圏の地の利を活かして大手小売店と棲み分けしてやっていけるのだろうなと思ってました。
ところが数ヶ月前に有名コンビニが数百メートルの位置に出店する。
酒も置いてある。
計算しつくされた品揃えが24時間地域住民に提供される。
コンビニが出店してから店の品揃えも大分変わってしまいました。
A店の商品密度が変わってしまったのです。
便利だった店がだんだん便利でなくなってきた。
私はコンビニの画一的な品揃えよりもこの店の品揃えの方が好きでした。
きっと同意見の方も少なからずいたはず。
無愛想な店主を含めて、A店も改善すべきところはたくさんありました。
私の目からみるとそれはもうたくさん。。。
でもそれを笑って済ませられる不思議な魅力があったのも事実。
「A店のご主人これからどうするんだろう」
わが家で一番ショックを受けている妻の言葉。
中小企業白書に書いてあるような日本の小売店の縮図がそこにありました。
決して自然の理、繁栄の理という言葉で片づけることのできない、とても残念な出来事でした。
そういうお店がなくなっていくのは悲しいことですよね。
大手が何でも売ってるような店で
どんどん事業拡大していくために、
そういうお店って少なくないですよね。
本当に残念な思いですよね。ぽちっ
大場さん、こんばんは。
うーん、日用品だと特化しにくいですから、難しいですよね。
ウチの事務所の近所では、文房具屋さんが軒並み撤退しています。
理由はおそらく、アスクル等の通販(ネット)の進出かと。
再販制度がなくなったら、おそらくリアル書店も大手以外はなくなるかもしれませんね(汗)。
経済合理性に任せたら 仕方がないことなのでしょうね。
ある農村で 地域の店を守る取り組みをしていました。
住民の皆さんも ある程度高いのを承知で 利用しておられました。
このケースでは 他に選べる訳ですからね。
逆に強みがあったお店は なぜ その強みを生かせなかったのか
そういうお店がないだけに残念な事ですね。
大場さん、こんばんは。
今日ご紹介した本と関連して「タイアップの歌謡史」という本を
今日読み終えましたが、これもとても面白かったですよ!
はじめまして。
ブログランキングからまいりました。
このお話、しみじみと読ませていただきました。
うちの近くにも以前こじんまりと、手頃な価格で
何でも揃う小さな個人スーパーがありました。
でも大通りを越えたところに大型スーパーができることになり
閉店されました。
保育園の帰りにいつもそこで娘とおやつを買いに行っていました。
娘は「さびしいな」と言いました。
閉店の日、ご年配のお客様が
「明日からどこに買いに行けばいいのか?」と目をうるませていました。
足腰の弱い年配の方には、何車線もある大きな国道を越えるのは恐怖に近いものがあるのでしょう。
閉店後、地域の生協宅配依頼が急に増えたそうです。
閉店する必要はなかったのではないかと今も思えるできごとでした。
長々と失礼しました。これからも素敵な記事を—!
ありがとうございました。応援☆