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30年間ブランドが持続する理由(後編)

番組終了後、30年経った今でもファンがその名を覚え・・そして、会いに来る。
なぜブランドが持続するのか・・・続きです。



気仙沼ちゃんは、番組では東北なまりのおとぼけキャラクターが売りでしたが、
実際お会いしてみると、「実に手堅い人」というのが私の率直な印象です。
こんなこと言ってしまうと、失礼になるかもしれませんが、彼女、頭の回転がもの凄く速い。

彼女は、芸能界引退後もテレビ、雑誌の取材を受けることがあるそうです。
もう一度、テレビに出ないかという誘いもある。
でも、全部断っているそうです。

彼女は、いま朝から晩まで女将業をこなしつつ、国家資格を目指しています。
ご存じと思いますが、旅館業の女将のスケジュールは分刻み。
女将の仕事は、早朝から仕事がスタートし、次から次へ仕事をこなしていく。
気が付くと深夜、こういう日々が一般的です。
その合間に勉強している。

受験資格を得るために、すでに日商簿記1級を取得しています。
知る人ぞ知るですが、
日商簿記1級といったら勉強したからと言って、そう簡単に取れる資格ではありません。

旅館では、いまでもファンから「気仙沼ちゃ~ん」と呼ばれる。
お客さんと並んでの写真にも気安く応じる。
テレビや雑誌の取材を受ける。
でも、決して浮き足立ったところは見せない。
地道に、自分の目標に向かって、一歩一歩着実に歩んでいる。

これは、彼女の芸能界での経験がそうさせているのではないかと推察できます。
インタビューで次のコメントを残しています。

—————————————
芝居なんかやっていると、自分の中で身になってたものがすべて弾けだしてしまうっていうか、
自分をさらけ出すことでなーんもなくなっちまうんだよね。
よっぽど勉強をして自分の中にいろんなもんを充電していかないとダメだもの。
それにいつまでもそれにしがみついててもダメだから、(中略)
いい意味で評価されるように、新しい自分を作っていかないと濁っちゃうからねえ。
(別冊宝島、芸能人という生き方)
—————————————

この言葉そのものがビジネスに、そして社員教育に当てはまりますね。
自社を振り返って耳の痛い方もいらっしゃるのでは?

私たちは、成長し、自分自身(自社)の存在価値を高めていくために、
アウトプットし続けなければなりません。

外に向けて自社の存在意義を問う、自社の相対的な専門性をアピールする。
出してばかりでなく、インプットの量を上げてやる必要がある。
例えば、どんなに今自分が持っている専門性を人に教えても、それが枯渇するはずはないんですね。
もし、アウトプットし続けて、自分の知識、スキルが枯渇しそうになっているとしたら、
それは、インプットの量が足りないだけです。
インプットをあげるとアウトプットも必然的にあがります。

今の時代、どんな業界でも勉強をやめてしまったらその瞬間にTHE ENDですからね。
ライバルにおいていかれてしまいます。私たちは、
パーソナル・ブランド
をつねに意識して毎日を過ごさなければなりません。
会社にとっては、パーソナル・ブランドの積が会社の競争力になります。
彼女と直接話しをして、30年間にわたってブランドが持続する理由がわかりました。

大事なのは、「本気度」です。

自己啓発するのに、会社に金を出してもらう?
資格をとるのに会社の援助が必要?
そんな人がいたら、「あなた、本気ですか?」と私は聞きたいですね。
こんな発想では、いつまで経っても資格はとれないでしょう。
準備ばかりしていても行動に移さなければしょうがありません。

私は過去に国家資格の受験指導をしていたことがありますが、
途中でチャレンジを諦めてしまう人がよく使うセリフ。
「会社の仕事が忙しくなって・・、部署が変わったので・・」
「家族が・・、子供がまだ小さいので・・」
この場合、他人のせいではなく、「自分が・・」と本来言わなければならないんですよ。

環境がどんな状況でも、どこでも勉強は続けることができます。
人間は順応性が高い生き物ですから、厳しい環境に置かれた方が成長できるのです。
大事なのは、本気度。
あなたは、本気になれるものありますか?
毎日、本気になれるものに一歩一歩近づいていますか?

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コメント

    • あきのすけ
    • 2006年 9月 05日

    マチスケ先生こんばんわ
    日進月歩というより、ラットイヤーな今日この頃。周りをなめてかかれば、あっというまに流されそうです。そのことを踏まえて少しでも自宅で勉強する時間を作っています。
    #ドラッカーの「マネジメント」は4分の3ほど読み終わりました。この人のデビュー作「経済人の終わり」といいまったく古さを感じませんね。

  1. 大場さん、こんばんは。
    リンク切れの件、申し訳ございませんでした(汗)。
    ご紹介した意味がなかったですね(涙)。
    今日のお話も、非常に身にしみました。
    私がなかなか合格できなかったのは、本気度が足りなかったからなんでしょうね。
    受験ブログでいつか引用させて頂きます(汗)。

  2. 大場さん、こんばんは!
    アウトプットができていない人が多いというのはよく聞きますが、アウトプットをし続けるためにインプットもし続けないといけないというのは納得です。
    応援クリック!

  3. こんにちは、LAビジネスウォッチャーズの羽くじら♂です。
    「本気になれるもの」。
    少し考えてみました。真剣に取り組もうとしていることに対しては自己責任を負わなければならないし、挫折の理由を外部に求めることは確かに「本気度」が足りていませんよね。本日の記事は個人的に色々と考えさせられました。有難うございます。
    応援クリックしていきますね。

  4. マチスケさん
    本気度がときどき落ちてくる私には身にしみる話です。

  5. 本気度、ワタシもまだまだですね。
    今月、プレセミナーを仲間に披露します。
    それに全力投球します!

  6. 確かに本気度ほど大事なものはないかもしれませんね。

  7. 気持ちが入れられるものはいいですよね^^
    本気になれるものがひとつでもあると、
    ぜんぜんハリがちがってきますね。ぽちっ

  8. 本気で生きている方は、それだけで魅力的ですね。
    言い訳しないで、できることだけ、力を出し尽くす。
    そんな生き方、カッコいいです。
    出し惜しみせず、アウトプットし続けることで、
    インプットも増えていくようにも感じます。
    素晴らしい文章、ありがとうございます。

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