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スカウティングから学んだビジネスの原理原則

この季節になると思い出すシーンがある。それは、ボーイスカウト時代のキャンプ。
キャンプといっても今のようなコンセント付きの便利なオートキャンプではありませんよ。
とても不便なキャンプ。キャンプの真髄はここで学びましたね。



20代の頃、ボーイスカウトで隊長をやっていました。
隊長になるためには、「ウッドバッチ研修所」というところで、指導者としてスカウトを体験しなければなりません。
ボーイスカウトは、自然の中で野外活動を通じて、仲間との協力や競争、そして社会生活のルールを学びます。

ウッドバッチ研修所を終了すると、隊長の証である革紐で編み上げた「ネッカリング」がもらえます。
これをつけてあちこちで野外活動やキャンプをしていましたから、結構、いい色合つやになっています。
今では当時を思い出す宝物のひとつです。

オ ートキャンプが広くレジャーとして定着しています。
軽量なドームテントは初めての人でも数十分もあれば簡単にテント設営ができる。
誰でも手軽にキャンプを楽しめるようになりました。

オートキャンプ場に行って驚くのは、
シャワーや水洗トイレ、そして電源コンセントまでが完備されていることです。
道具を忘れた人のためにレンタルまである。注文しておけば食材まで鍋に入れる状態になっている。
キャンプサイトに車で出入りできるので荷物を運ぶというよりは、
車から荷物を下ろすだけですぐキャンプ体験ができる。

オートキャンプ場では、テントサイトまで車で楽に物を運ぶことができますが、
キャンプ場に到着したらテントサイトまで、重い荷物を担いでいかなければなりません。

そして、荷物を下ろし、柱を組み立てて重い家型のテントを設営する。
それが終われば、雨がテント内に入ってこないようテントの回りに側溝を作る。
キャンプという非日常の生活をスタートさせるには結構手間がかかるのです。

私が、夏になると思い出すのは、
便利な日常を意識させられる不便なキャンプの体験です。
何でも簡単にできてしまう便利さもいいのですが、便利でない体験は、何年たっても記憶に残るものです。

ビジネスでも、便利でない体験ほど記憶に残る。
便利でない体験ほど腹に落ちやすい。
自分のものにできる、そんな経験はありませんか?

例えば・・
・ みんなで智恵を出し合い、徹底的にアイディアを絞り出すプロセス
・ 他のメンバーと徹底的に議論を交わしあうプロセス
・ 仮説を立て、テストを繰り返し、効果のあるDMやチラシを作り出すプロセス
・ これまでの前年比何パーセントといった計画の立て方を改め、具体的な計画を練り上げるプロセス
・ これまでの仕事の進め方を見直し、新しい方法で試行錯誤を繰り返すプロセス
・ これまでと異なるメンバーに仕事を任せてみるプロセス
・ 自分の考えを押しつけず、部下に理解してもらえるような話しの仕方を考えるプロセス
・ ライバルが必死で行っている価格競争をしり目に、価格以外の土俵で勝負するための施策を検討するプロセス
・ 営業マン同士でセールスのやり方に違いがないか、使っているトーク・手法・道具に違いはないか検討し合うプロセス

どれも面倒なものですよね。
あまり時間をかけたくない。
できれば避けて通りたいものばかりです。
過去の延長線上で、これまで通りの仕事を続けた方が楽に決まっています。
でも、 このプロセスをくぐり抜けないと「自力」は付かないのです。

便利でない体験ほど記憶に残る
便利でない体験ほど腹に落ちる、ものになる
便利でない体験を繰り返す、からだでおぼえたものははなれない

明日から夏期休暇に入る人も多いことでしょう。
私もその一人。
この夏、記憶に残る便利でない体験を楽しんでみませんか?

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コメント

  1. 大場さん、こんばんは。
    申し訳ございません!
    ワタクシ、小学校4年生から大学の付属高校に入るまでの6年間、
    週3以上で塾に通っていて、そういう楽しい(?)思い出は
    一切ございません(涙)。
    それより前は習い事ばかりだったし。
    _| ̄|○ ガックシ

  2. そういう過程をへてですね。
    そうすることで、
    しっかり自分のものへとなっていくんでしょうね。ぽちっ

  3. こんにちは。
    苦労して身につくものは多くあります。
    今のビジネスは、その苦労を代替わりしてあげますというようなものが多いお思います。
    xx支援なんかはそれです。
    でも、本当のところは、自分でやらないといけない。
    そうでないと本質的なこと、自社にぴったり合った業績解決方法や自分のキャリアアップの方針などは、わからんでしょうね。
    きっと。
    応援!

    • あきのすけ
    • 2006年 8月 12日

    >みんなで智恵を出し合い、徹底的にアイディアを絞り出すプロセス
    こちらはマチスケ先生から受けた講義で実践しました。ちと、アイデアの練り込みが足りなかったことが悔やまれましたが、めんどくささよりみんなでプロジェクトをビルドしていく楽しみがわかり大変有意義な講座でした。

    • 管理部の猛者
    • 2006年 8月 14日

    アチキもボーイスカウトに行っていましたが、キャンプで身に付いた「火起こし、飯盒炊飯、テント設営、自然との闘い…etc」忘れているつもりだったのですが、GW中に友人とキャンプに行ったのですが、身体が覚えていましたねぇ~(笑)
    次に何をするか自然と出来るんだもの!
    恐るべし「三つ子の魂なんとやら...」
    一旦血肉となったものは、意識しないで出来るんですねぇ~

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