劣後順位を決定せよ
誰にとっても、優先順位の決定はそれほど難しくない。
難しいのは劣後順位の決定、なすべきでないことの決定である。
延期は放棄を意味する。一度延期したものを復活させることは失敗である。
このことが劣後順位の決定をためらわせる。
(P.F.ドラッカー)
鳩山政権は来年度予算でマニフェストの実現を目指していますが、
税収も大幅に減少する中で、事業仕分けも完了し「ムダ」もこれ以上絞ることができない状況となっています。
与党内でも、マニフェストは国民との約束として何が何でも実現したい派と、
国債発行額を減らすためにマニフェスト関連予算も削減対象とすべき派に意見がわかれているようです。
世論調査では、「借金を増やしてもマニフェストを実施すべき」は少数であり、
「借金が増えるなら見直してもよい」が多数を占めています。
ドバイショック、円高など目まぐるしく環境が変化する中で、
目的と手段の取り違えによって国の舵取りを誤ることのないようにしてもらいたいものです。
昨日、民主党議員の一部が小沢幹事長にマニフェスト実現の要望書を手渡したと報道がありました。
「小沢カード」でマニフェスト実現に向けて巻き返しをはかるというもの。
これには違和感が残りました。
ドラッカーが述べています。「難しいのは劣後順位の決定、なすべきでないことの決定である。」だと。
今政府がなすべきは、劣後順位の決定ではないでしょうか。
先の衆院選対策としての公約は国民には見透かされています。
何でもやるは、単なるバラマキ。
なすべきでないことをやめる決定をしてもらいたいと思います。
国民の中には、マニフェストの項目も仕分けの対象とすべきと考えている人も少なくないと思うのですが。
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