立ち位置を変えてみろ
過去に経験がない環境変化は、まさに教科書がない時代です。
それはまた、真っ白いカンバスに思い切り新しい絵を描くことができる
クリエイティブな時代でもあるのです。
(樋口廣太郎)
アサヒビールを再建し、トップブランドに育て上げた樋口氏の言葉です。
国内でキリンビールとシェアを激しく競い合っているアサヒビール。
樋口氏が入社時は、アサヒビールの業績はどん底で友人からは同情されたといいます。
そこで樋口氏が考えたのは、
「シェア10%ということは、10人の中で一人のお客さまに飲んでいただいているということだ。
いろいろ工夫して、もう一人アサヒビールを飲んでいただけるお客さまを増やせばシェアは倍の20%になる。
もし50%のシェアを倍にしようと思ったら、あとの5人のお客さまみなさんに飲んでいただかなくてはならない。
それを考えると10%を倍にするほうが簡単ではないか」
これは“単なるプラス思考”とは、異なる話しだと思います。
先日、経営革新塾が終了しましたが、
最終日の発表者の発言や内容を聞いていて、
「現在の経営環境が悪いから」という理由で、経営者の役割を放棄する方は誰一人としていませんでした。
むしろ、これからやるべきことが次々と浮き彫りになっていて、
今ごろは、世間で言われているシルバーウイークなんて呆けている感覚はないと思います。
昨日お会いした経営者のお一人はこの5連休でセールスツールに目処をつけるそうです。
頼もしい限りでこちらも嬉しくなってきます。
経営環境の悪化を理由に、ライバルが寝ている今こそチャンスです。
同じ現象を前にしても、立ち位置を変えてみるだけで、やるべきことが次々と浮き彫りになってくるのです。
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