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危機意識が伝わらない理由

さて、今日の話しは、経営の現場でよく耳にする危機意識の話し。
組織に危機意識が浸透していないために、組織の存亡までも危うくしてしまった事例は枚挙に暇がありません。
最近の事例でも皆さんがご存じの通りです。



経営者が会議やミーティングで、社員に「危機意識を持て」と口酸っぱく話しても、
その思いが伝わらないのには理由があります。
① 目標(あるべき姿)が不明確
② 現状(実際の姿)認識が不足
③ その両方がはっきりしない
その理由は、この3つのいずれかが鮮明でないからです。

危機意識を持つということは、目標を持って現状をとらえるということです。
毎日「これでいいや」とか「自分はこんなもんだ」と思って過ごしている人、
目標の明確でない人や、現状を把握していない人に危機意識は生まれません。

このような状況で、社長が毎日どんなに口酸っぱく「危機感を持て」
というような話しをしてもその思いは伝わらないのです。

したがって、そのような社員には、
①会社がこれからどのような方向に進もうとしているのか
②その目標に対して現状がどうなっているのか
を強く認識できるようにしなければなりません。
私はこれを経営計画とレビュー・システムによって実現します。

さらに、これを個人レベルにまで落とし込みをする必要があります。
①会社から自分が期待されていることは何か
②現状はどうなっているのか
これを実現するのは、人事評価制度です。

昨日からこのしくみづくりに着手した会社があります。

『土俵際に追いつめられ、苦し紛れに技をかけるから勇み足になったり、きわどい判定で負ける。』
『どんな技でも思い切ってかけられる土俵の真ん中で、土俵際に追いつめられたような緊張感を持って勝負をかける。』
(稲盛和夫)

経営者は、社員に想いが伝わらないなんて嘆いている場合ではありません。
あるべき姿と対比して現状を正しく認識し、
そこから生まれる危機感を常に組織に充満させるようにしておく。
この役割と責任は経営者にあります。
今、順調な会社であってもこの仕組みを築いて、あるいは点検しておかねばなりません。
コトがおきてから気づく、では遅すぎるのです。

あなたは土俵際に追いつめられる前に早めに手を打っているでしょうか?
こういった取り組みは、選択肢も多い状況下で実施した方がいいのは誰の目にも明かですね。

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コメント

  1. こんばんは!
    今私が思いを巡らしていることにアドバイスをいただきました。ありがとうございます。
    新しいプロジェクトは、経験の浅いメンバーばかりで、面倒だったり効果が薄そうと「感じる」だけで色々なチェックを軽視しているところがあります。まだまだ必要性、方向性を、そして危機感を与えることがまだまだできていないようです。

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