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ウォレン・ベニス「リーダーになる」

ウォレン・ベニス「リーダーになる」

 

本書からピックアップ

人はリーダーに生まれつくのではなくリーダーになるのだ。 彼らの一人一人は生涯を通じて成長し、発展し続ける。

 

リーダーシップの特性とは何か。自らを発展させるためにはどんな経験が必要だったか。あなたの人生におけるターニングポイントとは。失敗はあなたの人生においてどんな役割を果たしたか。あなたはどのように学習したか。実人生の中であるいは一般的にいって、特に尊敬する人物はいるか。リーダーを生かすため、あるいはリーダーをダメにするため、組織はどんなことができるか。

 

何か本を読むとしましょう。私の場合、その本を吸収し、噛み砕き、切り刻み、頭の中のここかしこで活用してしまう。そんなわけだから活用しきってしまった頃になると、その本はもう原型をとどめていない。学ぶと言う行為はそういうものなのだ。

実際の話、あなたの失敗などみんなあっという間に忘れてしまったに違いない。忘れなかったのはあなただけだ。あなたはその事実を考えてみようともせず、何年も何年もその時の気分にこだわり続けてきた。今こそ実態を考えてみる時ではないか。

 

1. 感想

 リーダーは生まれながらではなく「なる」もの

 

ウォレン・ベニスが強調する「リーダーは生まれつくのではなく、なるのだ」という言葉は、リーダーシップの本質を見事に表しています。リーダーシップは、人生の中での経験や学習を通じて獲得していくものだという考え方は、現代のリーダー育成論と一致します。

これは、「固定された能力(Fixed Mindset)」ではなく、「成長する能力(Growth Mindset)」が重要であるとする心理学者キャロル・ドゥエックの研究とも共鳴します。つまり、リーダーとしての資質は、訓練や経験を通じて磨かれるものなのです。

 

 リーダーシップの発展には経験と学習が不可欠

 

本書は、リーダーシップがどのように形成されるかを問うています。
特に、次のような問いかけが印象的です。

• どんな経験がリーダーとしての成長を促したか?
• ターニングポイントは何だったか?
• 失敗はどんな役割を果たしたか?
• どのように学習したか?
• 尊敬する人物はいるか? 

これらの問いは、自己分析を通じてリーダーシップを確立するための重要なヒントを与えてくれます。たとえば、スティーブ・ジョブズは、若い頃にアップルを追放されるという大きな挫折を経験しましたが、それを乗り越えたことで、後にMacやiPhoneという革新的な製品を生み出すリーダーへと成長しました。

このように、リーダーシップは単なる成功の積み重ねではなく、失敗や苦難を乗り越えた経験によって形成されるのです。

 

 学ぶとは、本を「吸収し、噛み砕き、活用する」こと

 

ベニスの学習スタイルについての言及は、知識の本質を深く捉えています。彼は、「本を読んだ後、それを吸収し、噛み砕き、頭の中のここかしこで活用してしまう」と述べています。これは単なる「読書」ではなく、「実践知」へと変換する過程を示しています。

単に情報を得るだけでなく、それを自分の言葉で語り、実践し、使い尽くすことで、初めて本当に「学ぶ」ことができるのです。この考え方は、ピーター・ドラッカーの「知識労働者は学び続けなければならない」という思想にも通じます。知識を持つだけではなく、それを応用し、新しい価値を生み出すことが、リーダーとしての成長には不可欠なのです。

 

 失敗は自分だけが覚えている

 

あなたの失敗など、みんなあっという間に忘れてしまった。忘れなかったのはあなただけだ。」この言葉は、多くの人にとって解放感を与えるものではないでしょうか。
私たちは、失敗をした時に「周りの人はずっと覚えているのではないか」と思いがちですが、実際にはほとんどの人は他人の失敗など気にしていません。しかし、自分だけがその失敗にとらわれ続け、何年も引きずってしまうことがあります。

例えば、小企業からスタートし、一代で大企業へと成長させた経営者の自伝を読むと、多くの人が過去に大きな失敗を経験していることがわかります。しかし、彼らはその失敗を乗り越え、新たな挑戦へと踏み出しています。ベニスの言う「今こそ実態を考える時ではないか」という問いかけは、私たちに自己成長のための前進する勇気を与えてくれます。

 

 2. この言葉の活かし方

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